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タイトル: 中国古代における天人関係について -「気」と「陰陽」の観点から-
著者: 松井, 真希子
キーワード: 

陰陽
天人関係
発行日: 2009年3月25日
出版者: 奈良教育大学
収録種別: 学位論文
内容記述: 奈良教育大学修士学位論文, 学位の種類: 修士(教育学), 学位授与年月日: 平成21年3月25日
抄録: 中国古代における「天」と「人」との関係は、漢代に「陰陽の二気」が媒介となって、為政者の徳・不徳に応じて人格神的「天」が祥瑞・災異を降すという「天人相関説」として理論化されるのであった。本修士論文は、「天人相関説」の原理的役割を担う「陰陽の二気」について、その原義から概念としての成長・展開をたどることにより、理論化される以前の天人関係の実相の究明を目的とする。第一章では、『詩経』、『尚書』、『周易』、『論語』、『孟子』、『墨子』、『左伝』を対象とし、「陰」、「陽」の語義の展開をたどり、「気」との関わりを検討した。結果、「陰陽」が明確に「気」として捉えられるものはなく、ただ『左伝』においてその関係性の初期段階を見出せるのみであった。第二章では、従来「気」を媒介とする「天人相関説」とされた、『国語』周語上・幽王二年の記述について、『国語』に見える「天」、「気」、「陰陽」の記述全般の検討を行った。結果、この一節は人格神的な「天」の性質は見て取れるものの、「陰陽」は天人の媒介となるほどに成熟していないことが明らかとなった。第三章では、「天」の認識を、至上神、理法、自然の三種に分類したうえで、古文献の天人関係について考察した。結果、至上神・理法としての「天」と「人」との間には相関関係がうかがえたが、天人の媒介としては、「徳」・「命」・「愛」・「利」といったもので、「気」によるものは見られなかった。第四章では、「陰陽」の用例の多い『荘子』および『管子』において、両概念の関係性を検討した。戦国中期の『荘子』では、はじめて「陰陽」と「気」の両語が結び付き、戦国末期の『管子』諸篇に至って、「陰陽」は「陰気」、「陽気」として成熟を見るのであった。第五章では、「陰陽思想」の概念自体は殷代から存在したとする先行研究を検討した。それは、古くにあった「循環」概念を、後世の概念をもった「陰陽」の語で呼んでいるに過ぎず、語としての「陰陽」はやはり本論の考察の通りに考えるべきであった。以上を承け、本論では、中国古代における天人関係は、「陰陽の二気」を媒介するものではないと結論した。
言語: jpn
URI: http://hdl.handle.net/10105/955
出現コレクション:2008年度(平成20年度)修了

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