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タイトル: S=1/2ハイゼンベルグ1次元反強磁性結合交替系F5PNNのギャップ相における19Fの磁気緩和
著者: 松野, 友樹
キーワード: ハイゼンベルグ
結合交替
F5PNN
磁気緩和
発行日: 2009年3月25日
出版者: 奈良教育大学
収録種別: 学位論文
内容記述: 奈良教育大学修士学位論文, 学位の種類: 修士(教育学), 学位授与年月日: 平成21年3月25日
抄録: 1次元量子スピン系は、スピンの量子揺らぎが顕著に現れる系として大変興味が持たれている。特に、非磁性の基底状態の上に有限のエネルギーギャップを持つ系は、外部磁場をかけると、第1臨界磁場(Hc1)以上で、臨界状態(朝永-Luttinger液体状態)となり、量子揺らぎが最も顕著になる。 S=1/2の1次元反強磁性結合交替系は、このようなスピン系の1つで、その代表的な塩が、本研究で取り上げた、 Pentafluorophenyl NitronylNitroxide(略称F5PNN)である。ギャップ温度は、~3.4K、第1臨界磁場はHc1=2.5Tである。本研究の目的は、 F5PNNのNMRによる実験的研究の一環として、ギャップ相(H<Hc1)において、 19Fの緩和率の温度、ならびに磁場依存性についての実験を行い、磁気的励起が関わる核スピンの緩和機構について解明することにある。なお、量子臨界状態については、 NMRの緩和率の温度低下に伴う指数関数的発散の存在が泉等(京都大学大学院人間環境学研究科)により調べられている。本研究は、臨界状態との比較という観点からも興味がある問題である。実験には多結晶を用い、 19FのT1を測定した。60Kから0.4Kの広い温度域では、磁場1.9T近傍で、また、4.2K以下の温度域では、磁場0.25T~1.9Tの範囲で測定した。1/T1の温度依存性は常磁性揺らぎによる1/T1の近似式1/T1~Tx (xは局所磁化率の実験値)と6K付近まではよい一致を示すが、低温では明らかなずれが現れる。低温での変化を詳細に考察するため1/T1を温度の逆数1/Tでプロットした結果、6K~1Kでは、1K以下の低温側に比べて温度依存性が顕著で、また、ほとんど磁場依存性がない。しかし、1K以下の低温域で明らかな磁場依存性が現れ、温度依存性は磁場が弱いほど顕著になる。SagiとAffleckの理論によると、1次元ギャップ系は低温で磁場中の磁気励起がよく定義でき、磁気励起の熱的活性化による緩和機構として、次の3つがある。(1) Sz=-1の低エネルギーブランチ内のRaman過程(2) Staggered過程(3) Sz=0とSz=-1間のInter-branch過程である。それぞれ、定性的には、1/T1~exp(-Δ/kBT)、 1/T1~exp(-2Δ/kBT)、 1/T~exp(-Δo/kBT)で記述される。ここで、 Δ=Δo-gμBH/kBである。結果、~1Kを境とした高温側では、磁場依存性のないギャップを有する励起状態(Sz=O)が、また、低温側では磁場に依存するギャップを有する状態(Sz=-1)が関わるとして解釈できる。さらに、1K近傍で、 Inter-branch過程とRaman過程のクロスオーバーが起こると考えられる。
言語: jpn
URI: http://hdl.handle.net/10105/915
出現コレクション:2008年度(平成20年度)修了

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